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その生活習慣、大丈夫?

3歳からの肥満対策3原則【後編】

3歳からの肥満対策3原則【後編】

【肥満対策2:食事】
ゆっくり噛んで食べすぎを防ぐ
「育ちざかりはたくさん食べても問題ない」という考えは間違いです。成長期でも、適切な量を守る必要があります。園の食事はカロリーや栄養を計算し、準備されています。子どもたちがおかわりをしてよく食べる姿は嬉しいものですが、食べすぎはよくありません。「食べすぎずに満足感を得るためにはどうすればいいか」を考えましょう。

最も効果的なのは「ゆっくり、よく噛んで食べること」です。満腹中枢を刺激し、食べすぎを防ぎます。食材は柔らかくしすぎたり細かくしすぎたりせずに、噛む力に合わせて噛みごたえを残すとよいでしょう。また、朝ご飯を食べてこないと、お腹なかを空かせた状態で昼食をとるので食べすぎの原因に。たとえ一日の総エネルギー量が同じでも、一回の食事量が多いと太りやすくなります。

肥満になるNG習慣チェックリスト
●食べるのが早い
●おかわりをよくする
●朝ご飯を食べていないようだ
●食事内容は、肉が多く魚が少ない

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【肥満対策3:睡眠】
家庭でもしっかり寝ているか声かけを
睡眠が不足すると、摂食中枢が刺激されたり、体の正常な発達に必要なホルモンが出なくなったりして、太る原因になります。3〜5歳で必要な睡眠時間は10〜13時間です。しかし、日本小児保健協会の調査(平成22年)によると、3歳児の約3割が22時以降に就寝することがわかっており、これでは睡眠時間が足りません。

睡眠時間は家庭環境の影響が特に大きいもの。夜遅くまでテレビを見たり、休みの日の朝に遅くまで寝たりするのはよくありません。園では、子どもが眠そうにしていないか、夜にしっかり寝ているか様子を見ながら保護者にも声かけするとよいでしょう。また、夜にしっかり睡眠をとれるように園でサポートをすることも大切。昼に体をよく動かすと、自然に夜もぐっすり眠れるようになります。

肥満になるNG習慣チェックリスト
●いつも眠そうだ
●休みの日の朝は遅くまで寝ているようだ
●テレビやテレビゲームに費やす時間が長い
●毎日、夜遅くまで起きているようだ

 

 

 

監修/原 光彦先生
東京家政学院大学教授、東京都立広尾病院小児科医。小児肥満対策推進委員会副委員長。子どもの生活習慣病予防のための研究やガイドラインの作成に取り組む。

取材・文/香山倫子、服部啓一(KWC) イラスト/鹿渡いづみ

 

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PriPri プリプリ 2017年10月号

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