0・1・2歳児の保育
ことばと知的能力の育ち【1】
ことばに注目することで知的能力の育ちが見える
2歳ごろの子どもは、身近な動物や乗り物の形や大きさ、色などに関心を持つようになります。型はめパズルでは、同じ形を選び出す力が育ってきて、「おんなじだね」と言うことが増えてきます。例えば車の遊具に乗っているときに、友だちも同じものに乗っていることがわかると、どこまでもくっついて行っていっしょに走りまわります。「おんなじ」の発見が、友だちとつながる喜びになっているのでしょう。
2歳児の話しことばに注目すると、イメージをことばで表したり、理由をことばで伝えたりといった、さまざまな知的能力が発達していることがわかります。特に、ふたつのものを比べる認識の発達は、このころの大きな特徴です。
監修者 今井和子先生
二十数年間、世田谷と川崎の公立保育園で保育士として勤務。その後、お茶の水女子大学などの非常勤講師を経て、東京成徳大学、立教女学院短期大学に勤務、2010年定年退職。現在、深大寺保育園副園長。「子どもとことば研究会」代表。
イラスト/市川彰子