【源嶋】 ドローンパイロットというお仕事についても質問を幾つかいただいているのですけれども、「ドローンパイロットのお仕事にはご自身のどんな強みが生かされていると思いますか?」というご質問があります。このご質問にお答えいただきながら、ミーハーで申し訳ないんですけれども、ドローンを今日見せていただけるという。
【髙梨智樹さん】 もう用意してありますので。
【源嶋】 ありがとうございます。ちょっと映していただくことはできますか。
【髙梨さん】 はい。まずはレース用の小さい機体ですね。
【源嶋】 結構ちっちゃい。そのサイズ、初めて見ました。
【髙梨さん】 20センチ、20センチぐらい、これが時速200キロぐらいで飛びます。すごく速いです。
【源嶋】 200キロなんて。
【髙梨さん】 撮影でパレットの誌面の写真に撮っていただいた大きい機体がこれです。
【源嶋】 おお。見覚えがあります。
【髙梨さん】 大きい機体ですね。これぐらいになると、何かドローンっぽいよなというのはありますね。
【源嶋】 確かに。いわゆるイメージのドローンです。
【髙梨さん】 そうですよね。
【源嶋】 でも、これって、パーツの一つ一つを選んで組み立てて、というところからまずスタートですよね?
【髙梨さん】 そうですね。これ、見えるか分からないんですけれども、上に赤い基盤が載っていて、下にもう一枚基盤が載っているんですけれども、これは全部別売りなんですね。こういうふうに上に載っている部品とかも全部別売りで、自分でハンダづけをして組み立てるとか、あと、これは腕にいっぱいLEDのチップが乗っていて、電気をつけるとめちゃめちゃ明るかったりするんです。なので、夜のレースとかで目立つようにというので作ったりとかするんですけれども、こういうのを全部自分で作ったりするので、その辺の手先の器用さは昔から、砂場を掘っている頃からあるので、それは今すごい仕事に生きているなと思います。
【源嶋】 砂場を掘ったり、手先の器用さがそこから来ていますね。
【髙梨さん】 僕の強みというところで、昔そうやってメモを取らなかったとか、聞いて覚えたというところで、例えば撮影のときに、監督から「こういう絵でこうこうこうしてほしい」「ぐわーっとこう撮ってみたい」なのが、何となくですけれども、それが人よりもちゃんと感じ取れるとか、あとは、読み上げソフトを使うときは、何倍速という速い速度で聞いているので、普通に話している速度というのはすごいゆっくりに感じるんですね。なので、何かしながらでも言ってもらえている内容が全部理解できているとか、例えば、二、三人でしゃべられても、それぞれにちゃんと聞こえているとか、しゃべるのは同時にできないので、こうしてください、こうしてください、こうしてくださいみたいになっちゃうんですけれども、でも、聞き取れはするので、そういうのはすごい生きているんじゃないかなと思います。あと、考える速度というか、例えばドローンも、今、こうやって飛んでいるけれども、次はこういう動きにしたいなというのが、その三次元的な動きがほかの人よりも優れているんじゃないかなと思っています。
なので、僕、数学が苦手なんですけれども、感覚的にバッテリーがあと何%ぐらいでこのぐらいになるから、あと何秒飛べるから、何秒で帰ってこようとか、そういうところが分かるという感じですね。
【源嶋】 読み書きができる、できないに関係なく、ご自身の得意分野だったり特徴だったりというのをしっかり把握されて、それを最大限に生かされたお仕事をされているんですね。
【髙梨さん】 そうですね。ありがとうございます。
僕の中でできないことというのはやっぱりあるので、それはしっかりできないことはできないと言って、その代わり、できることをしっかりやる、ちゃんと伸ばすというのをすごい頑張っています。
【源嶋】 すごい。ありがとうございます。
先ほどお話の中で、読み上げソフトを使っていらっしゃるとおっしゃったじゃないですか。取材のときにも幾つか教えていただきましたけれども、紙に書かれた文字を読むというのはできないけれども、メールだったりPDFだったり、アプリなどICTを活用すれば全然苦にならないんだというお話がありましたよね。
「何か便利なアプリやサービスがもしあったら教えてください」という声も来ているんですけれども。
【髙梨さん】 分かりました。
これはいっぱいあって、例えばスマホ系に絞ると、アップル系の製品ですね。iPhone、iPadみたいのというのは、純正で読み上げソフトが入っていて、速度をそこそこ速くできるんですね。純正なので、例えばiPadを使うというときも手軽に使えるんですね。動作が軽いという意味ですね。
ウインドウズとかも、棒読みちゃんとか、それぞれソフトがあったりするんですけれども、僕が使うときに気をつけているのは、合成音声、なるべく機械音声のものを選ぶところを気をつけていて。というのは、声優さんがしっかりつくっているものというのは人間が発声しているものなので、速くしたときに一言一言が潰れてきて、聞こえなくなっちゃうんですね。なので、機械だと幾ら速くしても同じ発音なので聞き取れるとか、そういうのは……。
【源嶋】 あえてたどたどしい機械的なほうが聞き取りやすいということですか?
【髙梨さん】 そうです。聞き取りやすいですね。イントネーションを後づけしているよりは全然聞きやすいので、そういうのを使ったりとか、例えば読み上げも、紙以外で、例えばテキストで来ているものに関してはすごい楽に読み上げられるんです。けれども、紙ベースで来ちゃったものに関しては、グーグル翻訳のアプリを使って、画像をまず、OCRという、写真をパシャと撮って、その画像に何が書いてあるかというのをアプリで判断して、本当はそれを英語とかにするのですけれども、英語にする前の日本語を僕は使って読み上げたりしています。そうすると、紙のものが読めるようになるので、大分助かります。
【源嶋】 そういうソフトを使うと紙のものも読めちゃうんですね。
【髙梨さん】 読めます。
【源嶋】 じゃ、本当にそういうアプリだったりソフトを使えば、今まで苦手とされていたものも補えて生活が送れるということですよね。
【髙梨さん】 そうですね。今、不自由というのは全然感じていなくて、例えばお金を払うとかも、僕はお釣りがいっぱい来ちゃうんです、いつも変に払うから。例えば500円とか600円といっても、ぴったり払わないで千円札で払っちゃったりとかするんですけれども、今、スマホで払えるじゃないですか。クイックペイとかペイペイとかそういうもので。そういうもので払うと、自分の負担も減るので、そういうちょっとした工夫でどうにでも楽に生活できるなというのは今、感じています。
【源嶋】 本当に日々の積み重ねですもんね。ストレスとか苦手さとか苦痛みたいなのというのも。
【髙梨さん】 そうですね。
【源嶋】 うまく活用していけると、楽に生きられていいですね。
【髙梨さん】 そうですね。
【源嶋】 ドローンパイロットというお仕事に皆さんすごく興味を持たれていまして、体力が必要なお仕事かなと思いますが、「体調管理のために行っているルーチンなどはありますか?」という質問も来ているんですけれども。
【髙梨さん】 僕は、変な話ですけれども、生活リズムというものがないんですね。ないんですねと言うと変な話ですけれども。
僕、例えば、今まで、じゃ、夜の12時に寝て、朝のゆっくり8時、9時に起きますみたいな生活をしていて、突然例えば24時間そこから仕事が入りましたとか、全然あるんですよ。ドラマとかだと寝られないみたいな。そういうの、全然オーケーですし、例えば真夜中に電話がかかってきて、「あしたの朝、行けますか?」と言われたら、そこから準備するとか、そういうのも全然できますし、そういうところでは、体調面は結構大丈夫ですけれども、ちょっと僕が気にしているのは、朝起きて1時間以内に固形物を食べるとおなかを壊すんですね。
これはいろいろなことをしてきた中で分かった自分の体のことですけれども、これの対処法が、起きてまず30分後に栄養補給ゼリー系のものを食べる。それをおなかにまず与えて、おなかに優しくすると。そこから1時間半後、起きてから2時間後に食事、固形物を食べるとおなかを壊さないというのが分かったので、例えば8時出発といったら、ちゃんと6時とかに起きて、6時半とかに栄養補給ゼリーみたいなものを食べてというようなことをするようにしています。
【源嶋】 すごい。30分後に固形物を、というリズムも、これまでのご自身の経験から、僕はこうだなと導いていらしたわけですよね。
【髙梨さん】 そうです。
これを言うと、例えば、じゃ、朝食べなきゃいいじゃんと言う方もいるのですけれども、それはそれで体力がもたないので、朝は食べなきゃ駄目なんですよ。でも、食べるとおなかを壊すというので、そこで、どのぐらいがいいのかなというのでいろいろやった結果、それが一番調子がよかったというのが今やっている感じですね。
【源嶋】 ありがとうございます。
何か本当、総じて智樹さん、ご自身のことをよく分析していらっしゃるし、経験を積み重ねながら、自分はこうだというのを導き出して、不快にならず楽しく人生を生きられるようにされている感じが、ご自身で人生を切り開いていらっしゃる感じが伝わってきて、すごく格好いいです。
【髙梨さん】 ありがとうございます。
本当はネットとかにやり方が載っていればいいんですけれどもね。でも、なかなか自分の体に合ったものって載っていないので、試してみて駄目ならやめるし、いいならやるという、そこをやっぱり自分でやっていかないと駄目だなというのはすごい感じています。
【源嶋】 ありがとうございます。
【髙梨さん】 ありがとうございます。
【源嶋】 コメントもいっぱいいただいているので、読み上げさせていただきますね。
【髙梨さん】 お願いします。
【源嶋】 「後悔がない選択、すばらしいです」とか。
【髙梨さん】 ありがとうございます。
【源嶋】 「自分で選ぶ。大切ですがなかなかできないことです、勇気をもらいます」とか。
【髙梨さん】 ありがとうございます。
【源嶋】 保育士ですという方から、御自身のということだと思うんですけれども、「雰囲気や表情、改めて大事ですね」とか、「後悔がない選び方、分かっていても周りの目とかが気になって難しかったりもしますが、すばらしいですね」など、いただいております。
【髙梨さん】 やっぱり周りの目はすごい気にします。やっぱり気にします。
【源嶋】 「困ったときに工夫して、お互いが困らない方法を考え出したんですね」と。さっきの文字を書くというあたりのお話ですよね。
【髙梨さん】 そうですね。
【源嶋】 「困ったときに困っている人が工夫するのではなく、何かのサインを見て、周りが自然と配慮できる世の中になるといいなと思いました。」と。確かに。何かメッセージが出せるサインがあるといいのかもしれないですね。
あと、この方はドローンの御関係者でしょうか。「僕は小学校6年生からドローンで撮影したりレースに出たりしています。その機体はFPVかな?」と。
【髙梨さん】 そうです!
【源嶋】 「今、高校1年生で、ドローンを飛ばす機会がありません」と。
【髙梨さん】 なかなかないですよね。
【源嶋】 そうなんですね。ドローンファンからも来ていますね。
【髙梨さん】 ありがたいです。
【源嶋】 「本当にすばらしいです」とか、「1つつまずいたり、うまくいかなかったりすると、自分は無理だなどと私なら思っちゃいそう」とか、どうしたら……。
【髙梨さん】 例えば、僕、やっていて、無理だなということはもちろんあるんですよ。今の技術力じゃ無理とか、今の自分には無理みたいなことはあるんですけれども、そういうのは一旦置いておいて、また1年後とか半年後やると、あっ、分かる、分かる、できる、できるみたいになるし、何なら、一回そこの積み重ねたものがあるので、そこからさらになので、時間を置いているので、自分にストレスが少ないんですね。というような、諦めないけれども、今、キープしておこうかなみたいなことはよくやります。
【源嶋】 学ばせていただくことが多過ぎて。
【髙梨さん】 いやいや。自分の調子のいいように生きているだけなので。本当にやりたいことと思ったときのやる気というのは本当にすごくて、わーっとやるんですけれども、飽きると本当にやらないんですよ。飽きたらそこで止めておくんですね。そこからまたやる気が出たときにまたそこからやるみたいなことをすると、やっぱりばーっと伸びるので。ただ、その代わり、やる気が出ないと、やっぱり面倒くさいなと思うときはやらないので。
例えば今、雨が降っているじゃないですか。じめじめして、何か起きるのも面倒くさいなみたいなときは起きないみたいな、そういうような生活をしています。
ただ、仕事があればしようがないので起きますけれども、なるべくそういうようにしたりとか、あと、僕はドローンの仕事なので、雨の日の仕事って結構少ないんですね。中止になっちゃうことが多くて、その辺は自分に合っているんだなと思います。雨の日はやっぱり仕事したくないので。
【源嶋】 「困り事を工夫で1つずつ解決する前向きな姿勢がすてきです。本当にすばらしいです」など、コメントをいただいております。
【髙梨さん】 ありがとうございます。
【源嶋】 ありがとうございます。
【髙梨さん】 こういうライブ形式は初めてやったんですけれども、コメントが来るとやっぱりうれしいですね。
【源嶋】 うれしいですよね。でも、智樹さんのお話がすてきで、皆さんコメントしたくなるんだと思います。
【髙梨さん】 ありがとうございます。
【源嶋】 気づくとあと2分で10時という、あっという間の1時間ですが……。
【髙梨さん】 早いです。
【源嶋】 早いですね。
パレットの読者、多くの方が保育者の先生方ですけれども、きっと今園で保育している小学校に入るまでの子どもたちの姿と、その子たちが小学校、中学校、高校、大学と行って、いずれ智樹さんのような成人になるんだと思ったらば、多分ちょっと目の前のお子さん方を見る目線というのも変わってくるのかなと思うんですね。そういった意味で、やっぱり今日智樹さんの御経験だったりお考えだったりというのを聞けたことが私自身もすごく勉強になりましたし、読者の皆さんにとっても力になったんじゃないかなと思います。
遅い時間にどうもありがとうございました。
【髙梨さん】 ありがとうございます。
【源嶋】 ご視聴いただいている皆さん、あと2分でライブが終わってしまいますが、最後に智樹さんに伝えたいことがありましたら、コメントを入力していただければと思います。
【髙梨さん】 見ています、見ています。
でも、小さい子ってやっぱり難しいですよね。自由にさせ過ぎると調子に乗るし、怒り過ぎると駄目だしという。難しいなと思いますよ。それをできる方ってすごいと思います。
【源嶋】 うれしいですね。その素直な性格、自分の幸せの追求が今の智樹さんをつくったのですね。
【髙梨さん】 ありがとうございます。
【源嶋】 ありがとうございますなど、コメントをいただきました。
「これからのご活躍を期待しています」ともいただきました。
「インスタ、されています?」 インスタ、されています!
【髙梨さん】 このアカウント@tomokitakanashiでやっています。
【源嶋】 この後、皆さんにお知らせしますね。
じゃ、最後になりました。今日はどうもありがとうございました。
【髙梨さん】 ありがとうございました。
【源嶋】 では、失礼いたします。
【髙梨さん】 失礼いたします。ありがとうございました。
【源嶋】 ありがとうございます。
【髙梨さん】 ありがとうございます。
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その1 その2
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