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「かんしゃく」「メルトダウン」どう違う?

泣いたり乱暴したりといった興奮状態であるかんしゃく。メルトダウンは、かんしゃくと似た状態ですが、子どもの中で起こっていることは異なります。かんしゃくやメルトダウンに適切に対応するには、その違いを理解し、見極めることも必要です。かんしゃくとメルトダウンの違いについて紹介します。
発達障害の特性のある子に見られることが多いメルトダウン。
かんしゃくと何が違う?
メルトダウンの原因は、ストレスの蓄積
メルトダウンは、発達障害のある人に見られることが多いパニックの一種です。大人の場合、個人差はありますが、攻撃的になる、フリーズする、突然泣き出すなどの症状が表れます。子どもの場合は激しく泣き叫んで暴れるなど、かんしゃくと似た状態になることも少なくありません。表面的には、かんしゃくと見分けにくいですが、両者が起こるメカニズムは大きく異なります。
かんしゃくの原因は「要求が通らないことで生じる欲求不満」。子どもには「あれが欲しい」などの思いがあるので、要求が叶えば収まります。一方、メルトダウンは積み重なったストレスで、セルフコントロールが一時的に失われる現象です。それは「自分の操縦席に自分がいない」状態と言えるでしょう。外部からの情報や刺激を脳が処理し切れず、目の前の状況に対応できなくなります。場合によっては、過去のいやな経験がフラッシュバックして起こるトラウマ型のメルトダウンもあるので注意が必要です。かんしゃくのように「欲求不満」が原因ではないので、要求が満たされれば収まるということもありません。
教えてくれた人/
Neurodiversity at Work代表取締役 子ども・青少年育成支援協会 代表理事(共同代表)
村中直人
心羽えみの保育園石神井台 園長
高橋雅江
イラスト/やまもとあやこ
取材・文/森 麻子
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掲載されているのは

PriPriパレット 2024年6・7月号

PriPriパレット 2024年6・7月号

8-9ページに掲載

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