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支援のアイデア

「手立て」とともに振り返る
引き継ぎ

発達に課題のある子の育ちは、保護者をはじめ、保育者や学校の先生、医療・福祉の専門家など、多くの人に支えられています。
そして、進級や就学など、子どもの育ちの〝節目〟は、周囲の環境が変わる節目。それまで積みあげてきた子どもの育ちと支援の手だてを、次のステージへとつなげていくために必要な〝引き継ぎ〟について考えていきましょう。
With手立て「○○するとできる!」の視点で振り返る
子どもたちの「できるようになった」の背景にある保育者のかかわりを「手だて」とともに振り返ることで、進級や就学先などの引き継ぎ先と支援方法を共有できます。
1年を通して様々な場面で子どもたちは成長した姿を見せてくれます。その子自身のがんばりもありますが、保育者の手だてによって変化した部分もあるでしょう。
子どもの育ちを振り返るときに大切なのは、「子どもの姿」と「手だて」をセットで見るということです。その子ができるようになった背景には、保育者のどのようなかかわりがあったのか。手だての方向性を保育者間、あるいは就学先の教師と共有することで、新しい保育者や教師は自分の持ち味を発揮しながら子どもとかかわることができます。その具体的な「手だて」を振り返り、次の育ちや学びにつなげていきましょう。
例)日常生活
食事、トイレなど生活動作全般や、登園後、降園前の身支度などに適切に取り組めるようになったかを振り返ります。
4月は保護者から離れるのが不安で、ひとりで保育室に入れなかったAくん。「不安な様子が見られつつも登園し、保護者と一緒なら保育室に入れた」点に着目。保育室を起点とし保護者と離れる距離を少しずつのばし、半年後には玄関で保護者と離れて保育室にひとりで向かえるようになった。
支援の手だてはここ!
スモールステップで、保護者から離れる距離をのばし、登園できることに対して前向きな声かけをした。
教えてくれた人/筑波大学附属大塚特別支援学校 支援部長兼教務主任 佐藤義竹
イラスト/角 裕美
取材・文/森 麻子
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PriPriパレット 2021冬号

PriPriパレット 2021冬号

8・9ページに掲載

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