あるある!保育者座談会
現役保育者が話す造形の“環境設定”の工夫とは
どこまでやっていいの?環境設定の工夫
渡辺 のりのぬたくりの感触を楽しんでいるときに、それを紙でなく壁にも始めたくなった子どもがいたんです。
山本 子どもたちが本能的についつい手が伸びちゃったという瞬間を見ていると、そこは怒る場面ではないし……。でも、年齢と状況によってはきちんとルールを設けることも必要ですよね。
照沼 ある園で、保育室の床に貼った紙から壁へとぬたくりを広げていたんです。それはもうすごい状態!でも先生も子どもたちも身体中で絵の具に触れるなかで、豊かな感性が育っていくことを実感していました。
栗原 僕の園だとテラスが使えそうです。絵を描くなかでどんなに汚しても大丈夫、という園ならではの楽しみを経験させたいです。
山田 素材の選び方や出し方も大切ですよね。画用紙ばかりにならないように気をつけています。いろいろな素材に出合わせたいので、私はさりげなく保育室に段ボールや、紙袋、新聞紙、いろいろな廃材を置いています。「あ、これ何かに使えそう!」が口癖なんですけど、あれこれ保管しておくので、保育室には物があふれているんですよ(笑)
■座談会参加者
照沼晃子先生 関東学院大学 こども発達学科 准教授・こども園アトリエ講師
山田美由紀先生 裕学園谷戸幼稚園(東京都西東京市)保育歴26年
栗原瑛介先生 春光保育園(東京都国立市)保育歴6年
山本恵子先生 港南つくしんぼ保育園(神奈川県横浜市)保育歴7年
渡辺勇貴先生 関東学院六浦こども園(神奈川県横浜市)保育歴2年