0・1・2歳児の生活
ことばと心の育ち「自己主張とわがまま」[1]
“もともとわがままな子ども”はいない
子どもの自発性や主体性を尊重しようと、0歳児から、自己主張させることをモットーに保育をすすめています。しかし、2歳を過ぎるころから自分本位の行動(おとなから見ると「わがままにふるまいたい」という主張)が強く押し出され、しばしばおとなをてこずらせます。
「このまま自己主張を受け入れると、この先わがままな子になるのでは」「社会性を身につけるには、がまんしなければいけないこともある」などと、保護者や保育者は動揺し、悩みます。2歳児クラスでは、「わがままばかり言ってはいけません」と保育者がしかっている場面もよく見ます。
監修者 今井和子先生
二十数年間、世田谷と川崎の公立保育園で保育士として勤務。その後、お茶の水女子大学などの非常勤講師を経て、東京成徳大学、立教女学院短期大学に勤務、2010年定年退職。現在、深大寺保育園副園長。「子どもとことば研究会」代表。
イラスト/市川彰子