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支援のアイデア

イライラの受け止め方①

「暴れる」「叫ぶ」などの姿に表れるネガティブな感情。じつはそれは、乳幼児期の心の育ちにおいて重要な過程です。保育者が子どもの思いをどう理解し、受け止めたらよいのかを考えます。
イライラを認め、見守ることで保育者への信頼感が生まれます
先述の通り、イライラは大事な感情表現。大人が受け止めることで、子どもは人への信頼感を高めます。保育者も感情的になる、否定するなど、感情を受け止めてもらえないと、子どもは心に傷を負います。P.‌31〜のようなスキンシップやことばを通して「○○先生は私のことを助けてくれる」という信頼感、安心感を育みましょう。また、友だちとのトラブルではつい「叩かれた」子に注目しがちですが、「叩いた」子のフォローも大切。その子を見つめ、その場で感情を受け止めましょう。
興奮したその場でスキンシップを
イライラする子どもを、優しく、柔らかく抱き止めましょう。肩や背中をさすりながら穏やかに声をかけると、こわばった子どもの体から力が抜けていきます。体を触られるのが苦手な子は、手をそっと握られるだけでも安心します。興奮で激しく走り回る、暴れるなど制御がきかない場合は、体いっぱいぎゅっと抱き止めて。
<スキンシップ例>
● 抱き止める
● 背中を優しくさする
● 手をつなぐ

ものやあそびで心を通わせる
イライラしがちな子はクラスの子とうまくかかわれず、孤独を感じている場合も。とはいえ、みんなと無理にあそばせようとしないこと。まずはその子の好きなものやことを通して保育者が1対1の関係性を築きます。子どもの友だちになるつもりでかかわり、一緒にあそぶ楽しさを共有し、「すべてを受け止めるよ」という姿勢を示しましょう。
教えてくれた人/
臨床心理士 植松紀子
イラスト/ くすはらくう 取材・文/丸山亜紀
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掲載されているのは

PriPriパレット 2023-2024 12・1月号

PriPriパレット 2023-2024 12・1月号

30・31ページに掲載

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