My Wonder あなたの保育をサポートする

支援のアイデア

子どもへの関心が薄いのはなぜ?①

子どもの話をしてもあまり反応がなく、心ここにあらずなど、子どもへの関心が薄く見える保護者の気持ちを想像し、対応を考えます。
多忙で余裕がない、子どもはこういうものだと
決めつけているなど、要因はさまざま。
少しずつ、子どもの様子に目が向く手伝いを。
対応のコツ
園での子どもの様子を実際に見てもらう機会を
家庭は園よりも子どもが落ち着いて過ごせる環境のため、保育者が伝える園や集団での姿がイメージできず、保護者の反応が今ひとつという場合があります。その場合は折を見て個別に声をかけ、園での子どもの様子を保護者に見てもらうのが理想です。園で行っている支援も一緒に伝え、それによって子どもが過ごしやすくなっていることを共有します。
対応のコツ
保護者の関心の度合いにかかわらず、保育で支える
保護者の子どもへの関心の度合いにかかわらず、保育者ができ得る最大限、子どもを支えるのが大切です。子どもがのびのび過ごせるように支援をし、その様子を保護者に伝えていきましょう。そうすることでこの先生は子どもをよく見て対応してくれるという信頼を得られます。保護者が何か困った時に相談してみようと思える相手になることを目指します。
多様化している保護者の状況を、十分理解して
子どもへの関心が薄いように見える保護者の背景には、価値観の多様化があるでしょう。仕事や子育て以外にも介護や趣味など人生で重きをおくものが複数あり、多忙な保護者が増えています。それに伴って家庭のあり方や保護者の子どもへの関心の寄せ方も様々になっています。「保護者は子どもが最優先」という昔からの保護者像からすると、現在の姿にギャップがあるのかもしれません。
そのほかに、家庭と園では見えている子どもの姿が違う、比べる対象がなく、子どもはこういうものだと決めつけているなど、保護者が子どもの困っていることに気づいていない可能性があります。
保育者はまず、多様な保護者がいるのだと理解し、保護者の子育ての相談相手になれるような関係づくりを意識しましょう。また園での子どもの様子を伝え、徐々に子どもに目が向くような働きかけをしていきましょう。
教えてくれた人/筑波大学名誉教授 徳田克己
イラスト/コウゼンアヤコ
取材・文/小栗亜希子
お知らせカテゴリー

この記事が詳しく
掲載されているのは

PriPriパレット 2024年8・9月号

PriPriパレット 2024年8・9月号

56-57ページに掲載

詳細はこちら

関連キーワード