発達に課題のある子への就学支援
大切にしたい園と小学校の連携
園と小学校が連携すると?
小学校での支援がより効率的で効果的なものになります。
進学の際に、幼稚園では「幼稚園幼児指導要録」、保育園では「保育所児童保育要録」、こども園では「認定こども園こども要録」をすべての子について作成し、小学校に伝えることが義務づけられています。発達に課題のある子の場合は、これらの書類だけでは伝えきれないその子の特性や適切な支援方法を伝えるために、サポートブック(サポート手帳と呼ばれることもあります)を作成することが大切です。
たとえ同じ発達障害の診断名のある子でも、一人ひとり性格や特性は違うので、当然、その子が抱える困りごとも違えば、適切な支援の方法も違います。サポートブックに、その子についての園での具体的なエピソードを交えながら、特性や有効な支援方法を記すことで、小学校でその子にかかわるすべての人が、入学後すぐに適切な支援を行うことができるようになります。そうすることで、子どもは小学校という新しい環境でも、今まで園で受けてきた支援と同じ支援を得られるため、大きくつまずくことなく、順調な小学校生活をスタートすることができるようになります。
地方自治体によっては、サポートブックのひな形を用意しているところもあるので、じょうずに活用しましょう。
監修/佐藤 曉(岡山大学大学院教育学研究科 教授) 文/森 麻子 イラスト/中小路ムツヨ