0・1・2歳児の生活
0・1・2歳児の感染症と予防接種【2】
保護者と連携して、いつも以上に子どもを観察する
感染症が流行する時期は、ふだん以上に子どもの健康に気を配ることが大切です。保護者とも連携し、子どものいつもと違うようすにいち早く気づきましょう。早期発見と適切な処置をすることで、重症化を防ぐことができます。
【感染症を防ぐ5つのポイント】
1.正しい知識を持ち、保護者と共有する
保護者にも「冬は○○という感染症が流行します」などと園だより等で呼びかけ、感染症の症状、対応法、二次感染の予防法などについて伝え、情報を共有しましょう。
2.子どものサインを見逃さない
ふだんはよく食べるのに今日は量が極端に少ないなど、子どもにいつもと違うようすが見られたら、注意深く見守りましょう。
3.しっかりと予防する
ふだんから、手洗いやうがいといった生活習慣を身につけ、感染症予防に努めましょう。室温は20~23℃、湿度は約60%を保ち、適度に換気を行います。
4.速やかに情報提供する
園で感染症が発生した場合は、わかりやすい場所に掲示をするなど、保護者に情報を提供します。その際、感染症の症状、家庭での対応のしかた、登園までの目安、潜伏期間なども同時に知らせましょう。
5.子どものようすを具体的に伝える
感染症にかかったと思われる子どもを保護者に引き渡す際は、推測で病名を言うことは控えましょう。「朝はなかったのに、食後、手に発しんが出てきました」など、子どものようすを具体的に伝えます。
お話 小野崎佳代先生
心身をはぐくむ大切な乳児期。育児のパートナーとして、子どもや保護者にどのような働きかけをすればよいか、毎回多彩なテーマでお届けします。元東京都荒川区立保育園園長。現在は東京未来大学の実習指導教員として、保育者をめざす学生の育成にあたる。「子どもとことば研究会」会員。
取材・文/吉野 玲 イラスト/かまたいくよ